心麦(広瀬すず)は、やっぱり林川歌(22年前の東賀山事件の生き残り)だったんだね…
そうなんじゃないの?ってことは、最初の頃から記者の神山(磯村勇斗)が言ってたよね。で、7話でようやっと真偽が判明。
ドラマの根幹となる重要な謎ではあるから、まあ長いこと引っ張ったこと自体は仕方がない…でも…その真偽をめぐるエピソードには少々「茶番を見せられた感」があります…
あれですよ、6話で心麦が鳴川弁護士(間宮啓行)と歌を引き取ったとされる親戚の津寺井(島谷宏之)を訪ねて、「私は歌さんに似ていますか?」だったか、とにかくインターフォンのカメラに向かって大騒ぎして、最終的に津寺井が外に出てきてスマホの写真を見せて「これが歌だよ。今シンガポールに留学している」と言って終わったエピソード…
親戚の津寺井も、シンガポールの写真も胡散臭い感じだったのに「そうなんだ、わたしは歌じゃないんだ」なんて直ぐ納得しちゃうし、もっと胡散臭いのが、鳴川弁護士が松風弁護士(松山ケンイチ)に「私も手伝います」なんて言って急に現れたこと。
松風も松風で、「ああ、そうですか、俺もひとりじゃキツイし」なんて直ぐに受け入れちゃうんだけど、もう少し疑うとかないの?
とにかく記者の神山がちょいちょい持ってくる情報の方が、正しいんじゃないのぉ?と思ってしまう…つまり、その情報に対抗するもの全てがいちいち弱い。
ただし、7話は心麦役の広瀬すずが渾身の泣きの演技を見せるところで、大きく盛り上がるのだけど、
すずちゃんの泣きの演技をぐっと引き立てたのが、心麦が山下家に引き取られた時のビデオ…個人的には、父のリリー・フランキーが初めて見る赤ちゃんの心麦に「こんにちは」と言った、ほんの何秒かのシーンには大変心温まりました…
あまり赤ちゃんというものに関わったことのない人の、嬉しそうな、恥ずかしそうな、かしこまった感じ。どんなにか心麦を可愛がって育てただろうと連想させる一瞬の演技。だってセリフは「こんにちは」の一言だけですよ。俳優さんというのは一瞬の勝負なんですかね…
キャスティングには、めちゃめちゃ気合いを入れたドラマであり、いよいよ残すところ2話だから、ここから先は気持ちよく謎が解かれることでしょう。その結末は、犯人は単に冤罪を作ってしまった事がバレるのを恐れた、ってだけじゃないと思うから、見応えは一気に加速するはず…だって、あの冒頭の6人が吊り下がっているショッキングな映像がくり返し流れる強烈なドラマだもの、きっと半端な結末ではないでしょう。
それにしても、自殺防止が叫ばれる世の中で、よくもまあ、あんな6人が首吊りしてずらっと並んでいる映像の放送にOKが出ましたね。いいんでしょうかね。どうしても自殺に見せかけなきゃならない理由があったんでしょうね。強烈です…