ドラマ

「御上先生」9話までネタバレ感想。前半は最高だが、冴島先生(常盤貴子)の娘の殺人動機が深すぎて理解困難。

前半は御上先生(松坂桃李)のミステリアスなキャラクターに引っ張られ、今季のベストワンでは?と思いつつ鑑賞。文部省のイケメン3人、魅力あるベテラン勢&フレッシュな生徒のキャスティング。何よりも視聴者にノイズを感じさせない構成がドラマの世界に惹き込んでくれたんだと思う。

大きな謎を背後に感じさせつつ、小さな謎や中くらいの謎がうねりを見せて進んでいくのが面白かったが…御上先生が「おかみプラン2」等という言葉を自分から口にするキャラクターに変化していったのは仕方ないにしても、冒頭の刺殺事件の犯行動機がむず過ぎる。犯人が女のコだったことは意外性があったものの…

家庭内のDV。母の冴島先生がDVを受ける様子を見て育った。娘のため、そして生徒のため、と言って自己犠牲にまみれて生きる母親の姿が見るに耐えなかった…不倫問題(実際には違った)で女性である母親だけが退職に追い込まれ、相手の男性は異動にとどまった..男女差別が許せない…という所までは分かるのだが…なんだかもっと深いというか、いや、深いことは歓迎だが、抽象的というか・・・

「世界があなたを変えれば、あなたは世界を変えられる」

というのは、革命家のチェ・ゲバラの名言だが、この言葉が頭から離れなくなったと彼女は言う。ってことは、世界を変えようとして、国家公務員試験の受験会場で、受験者が受験者を刺すなどどいう犯行を起こしたの?

共感できないまでも少しは理解できればいいのだけど…。もしくはDVの家庭で育った背景から「人は傷つくとこうなる」っていう方向でも良かったんだが…だって、この名言の「世界があなたを変えれば」って言葉、サラッと聞いて意味つかめるかな…

現実の無差別殺人事件のほうが、考えればまだ犯人の気持ちが少しは見えてくるが、真山弓弦の、この事件を起こすほどの気持ちがどうにも分からなかった。架空の人物だからかな?

文句がましい感想になったので、いいことも言うと、生徒の次元(窪塚愛流)が回を増すごとに光っていました。ともすれば真面目になりがちなドラマに軽さを出していたね。窪塚洋介の息子さんだそうだけど、お父さんの強烈な才能とキャラクターに軽いタッチで対抗できるかも。

 

RELATED POST